持倉鉱山精錬所跡
第四章

一通り中を見まわった後、外側を一周できる小道を見つけた
広く作られており、かつては車も通ることが出来たのであろう
しかし、今は草木に覆われ入口を見つける事も難しい……
伸び放題の草木を分け入り、一周することにした

『ホール』から川沿いに上る
左側が『ホール』、右側が『庭園の間』である

写真の左側には川があり、
ゆっくりとだがこちら側の岸を侵食しつづけている
静かに……だが確実に自然は人々の痕跡を飲みこんで行く
『庭園の間』の外壁からから木が生えていた
花をつけ懸命に天を目指している
植物の逞しさには驚かされるばかりである

だが、この木が根を生やし生きていくと言うことは
すなわちこの遺跡の静かな崩壊をも意味する


嬉しくもあるが、また寂しさも付きまとう……
『庭園の間』を外から覗く
中に入れそうにもないことを確認する

しかし、改めて思うが植物の力強さには驚嘆させられる
もはやどのような用途に使われていたのか分らない
手前は『奥の間』、写真右手が『ホール』になる
この部分だけでも中に入れたのは幸運であったのだろう

壁の各地から草木が芽を出しており、
月日の経過を感じざるを得ない

恐らく他の崩壊した部分も
このようにして土に帰っていったのであろう
恐らくは手前にもなんらかの施設があったのであろう
現在は完全に森に没している……

恐らくはかつて人々が必死に働いていたのであろう
だが、そんな思いも全ては森の中に眠っている


第五章